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お題「マジできれる5秒前」

2009-06-27 | 00:21

書いてては楽しいこの形式
多分好き嫌いは分かれるんでしょうね

お題「マジで逃げ出す5秒前」


 “5”
 鬼、という言葉がある。これを聞いた瞬間に、鬼という言葉自体を一般の人に当てはめる言葉ではない、ということは把握できるだろう。圧倒的な恐怖感と、溢れ出す邪悪な気配、そして、禍々しいまでの力を誇示出来る。そんな人で在らぬように見える者に、例えとして当てはめられる言葉でもある。そしてまさに今、その鬼はこの温い平和にどっぷりと浸かりはてたこの世の中に、凛として、その姿を見せたのだ。
 “4”
 からから、からから、と鬼は笑う。歪んだ口元からは真っ白な歯が伺えた。犬歯はないものの、喉奥から響く渇いた声は、背筋を一瞬で凍りつかせ、全ての判断能力を毟り取っていく。その鬼は手に何も持っていなかった。いや、逆に何も持っていない、というのは、それこそ何か以上の異常なモノを携えているということの証明である。それはつまり双対を成す拳。鈍な刃よりも鋭く、憎悪の念を凝縮して撃ち込まれる打撃は、身体を一瞬にして崩壊させるだけでなく、心までも容赦なくロストへと導くのだ。
 “3”
 一言、鬼が喋った。此方に許可されたのは、返事をすることだけだ。反抗は一切許されておらず、もししようものなら、その場で首は飛ぶほどの殺気を味わうことになる。体の震えは止まらない。蛇に睨まれた蛙のように、動いているのは喧しい心臓と、額と頬を伝う冷や汗、がたがたと動きを止められない指だけだ。だが、このままではいけないだろう。下手に動いてしまえば、それは敵の懐に両手を挙げて突っ込んでいくようなものと同意だが、膠着状態も維持し続ければ間もなく牙をかけられるだろう。タイミングが肝なのだ。道は生か死の日本のルートしか用意されていない。失敗もさることながら、中途半端でも死神は遠慮することなくその鎌を振り下ろすだろう。これから先の行動に一寸の狂いすら許されないのだ。
 “2”
 与えられた挽回の機会は、ない。なければ反撃する気も起きず、諦めるしかない。つまり、ここが終着点だと思わせることでの、此方が選択できる唯一無二の状況打破区域だ。だが、一歩踏み込んだだけでの裏では、俄然として敵のテリトリーである。また、テリトリーの範囲外へ安易に飛び出すのも愚かである。先読みできる行動に対して、それなりの罠が仕掛けられている可能性は捨てきれないからだ。では、どうするか? 思索の時間はもうない。現在見出せる手札を切るしかない。相手に持ちカード、それはつまるところのジョーカーに他ならない。その切り札に勝てるモノ、それはスペードの3。つまり、ここであえて最弱の手札をちらつかせるということだ。
 “1”
 牽制と此方の体を動作させるための命乞い。鬼はこの行動にはっきりとした嫌悪を表現した。第一作戦は成功した。鬼は、何時此方が逃亡を謀るか、全体像を把握しながら動いていたはずだ。だが、今は違う。集中のベクトルは多岐に渡らず、俺だけに向いている。つまりテリトリーのみに集中し始めていということだ。これで罠の危険性は大きく下がった。そして最後の一押しをここでかける。悟られぬように動かしていた指は、今作成成功に向けてアクションを取る。相手の想定外の行動、内部からの攻撃である。テリトリーは一時的に消滅し、退路確保となる。
 この勝負俺の勝ちだ。
 “0”
「誰がそんなんで許すもんですかぁああああああ!」
「……え?」

 “0.1秒後”
 メギョン



 “360秒後”
「うん、ほんとにすいませんでした二度としませんごめんなさい」
「ったく……素直に言えば半分あげたのに」
「次回からそうします。 ……ところで携帯なんで鳴らないの?」
「携帯? 今、充電中よ」


ちなみに主人公が食べたのはハニーミルクプリン(税込み399円)の品でした(どうでもいい

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Theme : 短編小説
Genre : 小説・文学

お題「No.1」

2009-06-26 | 00:27

おいこのやろう等ありましたらこちらへ→Please Please

お題「No.1」


 人は誰もが一番を目指す。
「別に何番だっていいだろう。どれだけ努力したかが問題なんだよ」
 人は言う。
 だから俺はそれを愚かだと思う。いや、きっと愚かなんだ。どれだけ努力しても、どれだけ血を流そうとも、一番にならなければなんの意味も持たない。それ以下はただのゴミである。
 全ての出来事に二番目があるとは限らないのだ。一度しかない機会を逃せば、文字通り後はなくなる。再戦は二度と許されない。
 価値というのは、純度が高く、それでいて稀少でなければならない。優遇されるべき価値にはそれ相応のモノがなければいけないのだ。
 努力した数だけ人は成長をする。確かにそうなのかもしれない。間違ったことではない、これは断言できるだろう。しかし、努力すれば誰でも一番に慣れるのか? 慣れるわけがないだろう。世の中そんなに甘くはない。何故なら、努力するだけなら誰でも出来るからだ。
 甘い汁を啜ったふざけたヤツが一番で努力したヤツを見下し踏みにじるなんてことはよくあることだ。どうしてそんな理不尽なことが起きるのか。その答えは簡単に出る。人間の能力的優越の問題、そして、環境下の問題だろう。
 もしカリスマ的な能力を持ってして、一番に君臨のしたいのであれば俺はこうアドバイスをするだろう。「生まれる前から出直してこい」
 しかし、そんなことが出来たら誰だった生まれ変わってばっかりだ。そして人類は有能なヤツばかりで、結局一番になるためにまた生まれ変わろうとするだろう。
 だからきっと私たちは生まれ変われない。そして、今からどうすることも出来ない。後残っている可能性としてまだ信じることが出来るのは、運だけだ。
 前置きが長くなって余計なことも多々あるが、言えることは一つだけだった。
 さぁ、明日は優勝しよう。


「っていう話をしたらさ、後ですっげぇ怒られた」
「当たり前だこの大馬鹿野郎」



確かにこんな小学校の先生は嫌だなぁ……
いや、普通にいねぇか(’
こんばんわー、シロでぅえす
うん、鰻おいしいです(ぁ
みなさんは鰻食べます? バイト先の人は嫌いだそうです(もったいない
穴子の方がいいという方もいそうですが
というわけで本日の夕飯は牛丼と鰻でした(費用零)
……太れと?(ぁ
夏に……夏に生まれ変わるっておらぁきめただぁ(この時点で死亡フラグ
まぁ、地味に走り続けて二ヶ月くらい。それなりにそれなりに?
「お前は誰だ」と突っ込みを受けることを切に願いつつ今日はこのへんで
ノシ

Theme : 短編小説
Genre : 小説・文学

お題「心理テスト」

2009-06-24 | 00:21

ひさびさの更新~
コメント等ありましたらこちらへ→Please Please


お題「心理テスト」


 特に理由もなくテレビをつけた。見たい番組があるわけでもないし、手元には先ほど電源ボタンを押したばかりのノートパソコンがある。
 ただの習慣なのだ。テレビがついて、パソコンがついてというそんな無駄の多い環境に私は慣れすぎていた。きっと、寂しさを紛らわすため、と言えば間違いになるだろう。
 実家から離れた場所で就職し、不安を抱えた最初の一年が過ぎた今、私は今自分が一人なんだと実感することが増えた。仕事場から離れてアパートに戻ってしまえば、私に話しかけてくれる人はいない。胸の内に小さく開いた穴に、すきま風は容赦なく入り込む。内側から冷やされた私は、少しでも暖を取ろうと、周りを五月蝿くし始めた。
 パソコンとテレビだけではなく、コンポや携帯電話、それに昼間の間には出来ない家事を挟むことで、スーツを脱いだ後も私はせわしなく動くのだ。無理やりに充実させているだけではあるが、その時その時、私は必死にそれをやっている。中途半端では、きっとすきま風はまた入り込むから。
「今から実際に心理テストをやってみたいと思います。視聴者の皆様も是非一緒にやってくださいね」
 よく見るお笑い芸人何かを紹介する素振りを見せた。するとテレビ画面がぱっと変わり、四角い画面の半分を占めるような長方形が出現する。右下には時計が表示されており、一秒ずつ減っていく仕様のようだ。
 ノートパソコンがぶんぶん唸る。当初、ネットサーフィンでもしようかと予定していたが、それはいつのまにか消え去っていた。私の意識が集中している先は、心理テストをやり始めたテレビだった。
 内容はいたって簡単で、十の質問を出され、その一つ一つにマルかバツをつけて、マルの数だけを覚えているといったものだ。
 数分もすると全ての問題が終了して、その結果が出された。私のマルの数は零個。つまり一個も当てはまるものがなかったのだ。
「そりゃ私は結婚していないしね……嗚呼、だから寂しいのかな」



最近忙しくなりつつあります
なので更新頻度がどうしても落ちがちになってしまうとは思います
ですが、せめて週三くらいでアップを続けたいです
成長しているのだろうか、と思う今日この頃
ではー
ノシ

Theme : 短編小説
Genre : 小説・文学

お題「人ごみ」

2009-06-19 | 23:38

友人にもう少し短くて面白いのを書けといわれました
なので今回は本当にショートショート
コメント等ありましたらこちらへ→Please Please

お題「人ごみ」


 私は人ごみが大好きだ。
 族世間一般的に人ごみは嫌うものだと言う。私にはそれが理解できない。
 人がまばらにしかいない所では味わえないようなことがあるというのに、人はそれに気づかないのだろうか。行き交う人には多種多様の人生がある。その片鱗の数多を眺めることが出来るというのは、私にとっての一つの楽しみでもある。
 喜びを隠せないような顔をしている人の隣には、不幸のどん底に落ちて今にも自殺しそうな人がいる。互いは騒然とした空気の中でお互いの存在を確認することはない。
 人はこんなにも違う。何が原因で、何が要因で、何の結果でこうなっているのかは私には分からない。ただ、そこには実際そういう出来事が発端で、今の形へと成り果てた人の姿がある。
 その過程を辿ること、妄想の類でしかないが、これは非常に面白い。二から三分ほどそれをやってみれば、大体自分の中でその人の人生を構築できる。つまり、それだけ短い時間で私にとっての遊戯の時間が終了してしまうのだ。ただし、それは別段大きな問題となるわけではない。
 ここは人ごみだ。人など、腐るほどいるのだ。飽きれば別の人へ。その人が飽きれば隣の人へ。隣の人が飽きてしまえば別の人ごみへ。メビウスの輪のように、無限は終わらない。一度しか見たことのない人、しかも話すらしたことのない人のことなど、三日もすれば記憶の彼方である。
 こんな観察が出来るというのに、人はやはり人ごみが嫌いだという。
 その例を一つ上げれば、空気が悪いから、という。
 嗚呼、そうか。
 そこで私は気づく。
 何故私が人ごみが好きなのか分かった。

 私は、息なんかしていないんだった。



ちゃんと落ちついてますよ?
どういう落ちかはご想像におまかせしますが
只今言語の勉強まっさい中。というか、夏はいってからーとか言うと絶対やらない気がしたから(’
コメ返信は続きにて
ではでは
ノシ

[お題「人ごみ」]...Read more

お題「ジョウチョウフアンテイ」

2009-06-19 | 01:26

ネタですね、分かります

まともにやりなさいよ!ー→Please Please


37 お題「ジョウチョウフアンテイ」


「はぁ、また問題ですか?」
 二十歳過ぎのまだ若い男が眉を潜めながら、手元にあるボールペンをくるくると回していた。その耳元には真っ黒なでかい受話器があり、繋がっている向こう側からはぼそぼそと声が聞こえる。
「あのねぇ、警察もボランティアじゃないんすよ。そういうゴミゴミした事情のために呼ぶの止めてくれません?」
 男は一応電話の内容をメモしながらも、口調はいたって変わらず非常にめんどくさそうである。
「だからね、あんたとなり街の人でしょう? 自分の所の警察でどうにかしてくださいよ」
 ため息をしながらもメモはじょじょに溜まっていく。物が壊れて、誰かが殴られて、どうやっても止まってくれない。つまりは、電話の向こうで大馬鹿野郎が暴れているということなのだ。だが、今男がいる警察署からは隣町まで行くためには、至急されている白カブに乗って四十分もかかるのだ。そして何よりも男が口を濁す理由は、非常にめんどくさいから、ということだ。
「自分たちの責任でしょう? こっちに皺寄せするのは止めません?」
 男がいくら諭しても、電話の向こうから聞こえるのは、ひたに助けを懇願する声だった。男といえども鬼ではないし、悪魔でもない。泣きながら訴えられたら、それを平気で断ることも出来ないのだ。
「あー……もう、分かりましたよ、行きます、行きますよ。その変わりもう二度と呼ばないでくださいよ」
 立ち上がり、署内にある自分用のロッカーを開ける。出来れば拝みたくない外回り用の制服を着込み、念のため小型の銃を装着し、ヘルメットを装着し、一つため息をついておく。
「お、また出動かい? これでもう四回目?」
「いいや、五」
 近くにいた同僚のからかいを適当に流しながら、男は署を後にした。

 男が街につくと、騒ぎが既に終わった後だった。
 街の長と思われるが、それでもまだ若い男が、街中の人間に囲まれていた。その長は既に虫の息で、体中には青い痣や、ひどいところは出血していた。
「あのー、すいません」
 男が声をかけると、電話してきたのであろう年配のおばさんが顔を向けた。にっこりと微笑んでくるが、その顔には跳ね返ってきたのであろう血がついていた。
「あら、ごめんよ! わざわざすまないね」
「すまないと思うのなら呼ばないで欲しいんですけどね。それで? 今回はどうしました?」
「それが……長が気をおかしくしちゃってね」
「……また、ですか?」
「そうなんだよ」
 男はため息をついた。その気がおかしくなったという長はそこに転がっているのだ。これでは確認のしようなどない。
「私たちは必死に止めたんだけど……」
「止める、ねぇ」
 長はやがて息を引き取った。結局何故彼がそんな行動をしたかは分からないままである。謎のまま事態は過ぎ、とりあえず長は街の人が供養する、ということで話しがまとまった。長を取り囲んでいた人たちはみな口々に長のことを悲しむ声を漏らしていたが、内心が本当にそうだったかは定かではない。それを一番に感じていたのは、この現場に遅く居合わせることになった男である。
「で、次の長は?」
「それは……まだ決まってないのよ」
「そうですか」
 何のために呼ばれたか分からぬまま、男は署に帰らねばならなかった。これ以上関わると、警察が関与したとのことで、後々問題になる可能性があるからだ。
 今日何度目のため息かも忘れて、男は再びカブに跨る。



「おっつかれー。どうだった? また死んでたか?」
「死んでたよ。ダメだな、あの街」
「上長不安定って感じだもんなぁ」
「誰がうまいことを言えっていったんだよ」
「ま、次の長が決まって死ぬまでに一週間、かな?」
「もう少し持って欲しいよな……ま、俺も長にならされて、ずっと監視されて、自由時間一秒もないなんてなったら発狂するしな」
「違いないな。俺なんかこうやって朝からずっと茶飲んでるだけだぜ?」
「お前はもう少し働きやがれ」
 署内に二つの笑い声が響いていた。



こういう話ってキノにあったよね?
思いついてからそう思った(ぁ
というか、微妙だ……もう少し長く書けば面白いんだろうけど……
設定としては、街で長を決める→束縛開始→長発狂→処理(殺)→新長
みたいな流れ
上に立つものはみんなの手本、とかそんな思考の流れがベクトル絞ったらこうなるかなぁと
だからキノにあったと(ry
でもうろ覚え

ではではー
何かありましたらコメよろしくです
ノシ

Theme : 自作小説
Genre : 小説・文学

2009-06-18 | 00:28

お題が最初にしかないという(ぁ
ひっさしぶりの一人称ではない形式です
ふんがー→Please Please

お題「歩調合せてよ」


「だから! 言ってるじゃん! 歩調合せろって!」
「あの、その、ごめん」
 白昼堂々喧嘩の真っ最中の男女がいた。しっかりと舗装された歩道の中央で、他の歩行者の目など気にしない女の子は手を腰に当て、漫画のように怒っていた。眉は吊りあがり、怒気の篭った声のせいで、折角の可愛い顔は鬼になっていた。そんな女の子より大分背の高い男の子は、女の子に圧倒されており、ただしどろもどろしていた。
「これで何回目よ! もう三回目でしょ!」
「いや、えーと、四回目かな?」
 おそるおそる訂正を入れる男の子だが、それが事態を悪化させる要員だと気づくのは発言してすぐのことだった。しかし、女の子は男の子の声を聞く前に何かを言いかけており、大事な部分の発言が聞こえなかったらしい。というよりは、自分の意見に、反論をした、ということ自体が納得いかない様子である。
 どうにか修正をしようとする男の子だが、状況は一転する傾向を見せない。その間にもどんどん人の目が集まってきていた。中にはその様子を見ながらにやける人が出始める次第だ。
「そんな怒らないで、ね。次から気をつけるから」
「……次やったらアイス奢りだからね」
「う、分かった」
 苦笑する男の子に、女の子は何の反応もしなかった。ただ、既に怒りは引いたようで、先ほどまでの不機嫌オーラは解除されていた。
 女の子は男の子の体にぺたっ、と触れる。分厚い胸板に触れ、がたいのいい肩を辿って、女の子の腕の二倍以上太い腕に辿り着く。そこに自分の腕を回してある程度くっつき、男の子の正面から隣へと移動する。
「じゃあ散歩の続き行きましょう。早くクレープ食べたいし」
「へ? クレープ? お買い物は?」
「一緒にやるのよ。あんた馬鹿?」
「馬鹿って……」
 ちょっと尖った言葉ですら苦手な男の子はそれだけでしゅんとしてしまう。言葉がつまったのを聞いて、女の子は訂正を入れようとするが、先にため息が出てしまう。
「あーもー、冗談に決まってるでしょ」
 自分の背丈よりも相当でかいで男の子は、自分の言った小さな一言で傷つくほどの純粋なハートの持ち主である。正直、うざいと言えばうざいが、真っ直ぐと言えば真っ直ぐである。女の子は男の子のそういう部分が嫌いだった。もっと男らしく、うじうじしない方がいいというのだ。
「本当?」
「本当よ、本当」
「……よかった」
 それでも女の子が男の子が一緒にいるは、男の子がとても優しい人間だったからだ。買い物に行くから付いて来い、という女の子の我が侭に何一つ文句も言わず付いてくる男の子。「自分も暇だったから」と、当の本人は言いながら、かれこれ何度も女の子の暇つぶしにつきあっていた。
 二人はそんなやり取りをいつも繰り返していた。だから今日もそれを繰り返しているだけだった。喧嘩するほど仲がいいとはまさにこのことである。
 腕にひっつかれた女の子を気にしながら男の子が若干ふらふらしながら歩くと、当初の予定だったデパートに到着する。
「よし、今度は怒られないでお店についたね」
「流石に、ね。で、近くにあるでしょ? クレープ屋さん」
「あ、うん、隣にあるね」
「じゃあ買ってきてね。私イチゴとチョコの」
「いいけど、勝手に買い物始めてないでよ? 待ちぼうけになっちゃう」
「分かってるわよ」
 男の子はデパートの壁際にそんな話をしながら、ポケットにある財布をチェックする。諭吉さんがそこにいることを再確認してから、女の子に話かける。
「それじゃあ買ってくるね」
「よろしく。あ、お金お金」
「いいよ、さっき怒らせちゃったし……僕の奢り食べてよ」
「え、いや、気にしなくてもいいんだけど」
「まぁ、そう言わずにね。じゃあ待っててね」
 男の子はそういうとふらふらと歩き出す。手を離した女の子は不安げに空を仰いだ。
 クレープ屋は一台の車を改造して作られており、注文して商品を受け取るのに、何故か台に乗る必要があった。ミニ黒板に書かれたオススメのクレープを眺めながら、男の子は顎をさすった。
「うーん、僕はどれにしよう」



「ねぇ、君、可愛いね」
 男の子がクレープを受け取っている最中、女の子に話しかける男が一人。男が手を伸ばして女の子の肩に触れると、女の子はびくん、と反応した。体は小刻みに震え、繋がっていない言葉が、一言二言だけ漏れていた。
「何、こんなとこで誰かと待ち合わせ? それよりさ、俺とお茶しない? いい店知ってるからさ」
 一歩、女の子が後ろに下がる。
「……あのさ、俺が誘ってるのにその態度は何? しかも超びびってる? 何? 俺そんな怖いことしてる? ねぇ?」
 一歩、無理やり踏み出す男。
「すいません、あの、えーと」
 半歩、男の子がその間に割り込む。
「あ? 何だよ?」
「この子僕と一緒に来たんですよ。だから、その、そろそろ許してあげてくれませんか?」
「許す? 俺が何か悪いことしたみたいじゃん」
「あ、その、でも、実際、彼女は怖がってますし。もうやめてください」
「喧嘩売ってんのか? 図体でかいからってなめてっと痛い目あわすぞ?」
「いや、そういうわけではなくてですね――」
 いつまでもはっきりしない男の子の態度に、男のいらいらが爆発した。言葉よりも早く、男の拳が男の腹に突き刺さる。男の子は両手にクレープを持っていたため、何の防御行動もとれずに、直にそれを喰らう形となった。
 しかし、男の子は微動だにしなかった。逆に先に声をあげたのは男だった。
「いっ……」
「だ、大丈夫ですか?」
 殴られたことなどまったく気にしていないのか、男の子は男のことを逆に心配しはじめた。周囲の視線と、さすがに男の子と絡むのが嫌になった男は何も言わずにそこから逃げ出した。立ち去っていく男に、男の子はほっと胸をなでおろしていた。
「……大丈夫?」
「あ、当たり前じゃない。大体遅いのよ。私可愛いんだからすぐにつかまっちゃうのに」
「うん、そうだよね、ごめんごめん。はい、クレープ」
「……ありがとう」
「ちゃんとイチゴとチョコだよ」
「え? 私が頼んだチョコだけのよ?」
「あ、あれ?」
 ちょっとパニックに陥った男の子の反応に、女の子はくすくすと笑った。先ほどまで凍っていた表情はすっかり溶け出して、最初の時と同じようになっていた。
「うっそー」
「あ、ひどい!」
「へへ、じゃ、買い物再開しましょ」
「そうだね」
「今日もあなたのセンスに期待してるからね」
「あはは、頑張ります」

 両目を閉じたままの女の子と男は
 今日も一緒に腕を組んで歩く。



はい、というわけです
うん、やはり書きなれないと辛いですね
でも、一番一人称が書きやすいんですよね。ただ、どうしても風景だのそういうのが書き辛くなるという
で、一通りこれ読んだ人は分かるでしょうが、女の子、両目見えてません
一応そういう表現は入れませんでした、はい
後もう一つ書いてないことがありますが、分かった人はいるだろうか?

C言語をもう少し理解できる力が欲しい今日この頃
ノシ

Theme : 自作小説
Genre : 小説・文学

お題「譜面」

2009-06-17 | 00:27

さぁ突っ込むでざます→Please Please



お題「譜面」


「引越し蕎麦は父ちゃんが作って持ってってやるからな!」
 そんなことを言っていた父親はまだアパートに来ていなかった。八畳の小奇麗な部屋には重なったいくつも段ボールとここに引っ越してきたばかりの自分しかいなかった。
 今年の春から無事大学生となり、一人暮らしが始まろうとしている所だった。これからの起こる未知のイベントに少し期待もしていたのだが、一向に片付かない段ボールのおかげで早くもげんなりし始めていた。
 先に設置してあった冷蔵庫の中からペットボトルのお茶を出してコップに注ぐ。これからは買うのではなく、パックの安いやつを買ってきた方が安上がりだと、母親に言われていた。実家でも年中麦茶であったから今更気にはならないことなのだが
 空にすることが出来た段ボールは二つ。一つは洋服やらの詰め合わせと、もう一つはパソコンとか漫画の本がごっそり入っているやつだった。本棚に綺麗に漫画をしまい、買っておいたプラスチックのケースに春物の服を重ねる。他にもいろいろやってはいたが、これだけで結局一時以上の時間を浪費していた。
「……近くでも見て回ろう」
 とりあえず現実逃避をすることにした。新しく買った自転車に乗りながら、大学でもらった地図を開く。状態的には非常に危険である。
 近くに大型のスーパーが一つと、本屋さんが一つ。他にあるのは民家である。何度も眺めてみるが、ゲーセンやカラオケなどの娯楽施設は一切見当たらない。
「せめてボーリングくらいあれよなぁ」
 ないものねだりだが地図をよく見てみる。だが、これからの生活を楽しくさせてくれそうな場所は何処にも存在しなかった。唯一、大きめな公園があるくらいだ。
 スーパーの場所を確認するとやることがなくなってしまったので、公園の中をうろついてみようと、設置されている駐輪場に自転車を止める。このままだとこの辺に多数生息する学生にぱくられること必死なので、わざわざ買った鍵までご丁寧に装着しておく。
 そして公園内を歩くこと、五分、重大なことに気づく。
 左を見てもカップル。右を見てもカップル。一人だけぶらぶらと歩く自分。
 中学生が制服を着て小学校に放り込まれる気分である。いや、ランク的には向こうの方が高いかもしれない。
 あまりの切なさに耐え切れず、早々と公園から出ることにした。さっさと自転車に乗って帰ろうと、駐輪場で自分の自転車を探してみるが、見当たらない。意味が分からず、少し目をうろつかせると、何かが目に入る。
 綺麗にぶった切られたチェーンである。しかも、それチェーンは新品らしく、汚れという汚れがまったくなかった。認めたくない確信をつきつけるように、チェーンの鍵穴に、自分の持っていた鍵がぴったりとはまり、むなしくカチャリと音を立てた。
 やはり某百円ショップなので買った鍵だったのがいけないのか。それでも、自転車自体の鍵と、買った鍵とで二つもつけといたはずだ。何故そこまでして盗むんだ。
 若干涙目になりながら、他の自転車を見てみると、チェーンではなくバイクにでもつけるようなでかい鍵がみな付いている。どうやら俺のように安易な考えの持ち主はおいしい獲物らしい。
 とりあえず敗者は大人しく引き下がるしかない。新しいのをまた買うか、中古で我慢するか、それとも買わないか。そんなことで頭に残るがっかり感を埋め合わせながら、とぼとぼと歩いて帰ることにした。
 公園からアパートまで自転車では二十分はかかる。つまり走ったとしても四十分はかかってしまう。実質アパートの近くに来るころにはもう一時間が経過しかけていた。
 既にへろへろになりながらも、どうにかアパートの二階にある部屋を目指す。体力が皆無に等しいので、これだけで十分な運動である。
 初日からまったくいいことがない。だったらせて素敵な出会いでも振ってこないものか、とため息をつく。下を向きながらアパートに辿り着くと、何かが落ちていることに気づく。白い紙で、水平な黒い線が何本も描かれており、その線の上を御玉杓子が跳ねていた。
「楽譜?」
 それを拾い上げると、歌詞とコードも一緒に書かれていることが分かった。自分でもやっているからわかるが、アコースティックギター用の楽譜である。というか、曲名と歌手名を見る限り、まったく同じのを持っているということを思い出した。
 まさか早速泥棒が入ったとか言うんじゃないだろうか。二階に上がりながらそんなことを思っていると、階段を登りきった所で誰かとぶつかった。
「はいっ!?」
「いたっ!」
 同時に悲鳴を上げて、同時に倒れていく。ただ、一ついえるのは、ぶつかってきた人は二階側に倒れた。自分はというと、一階側の方である。つまり、階段から転がり落ちていくことになる。
 うん、今日は最悪な日だ。激しい痛みの中、そんなことを思っていた。

「……その、あの」
「あー、気にしなくてもいいよ、俺も不注意だったわけで」
「でも、やっぱり……」
 いたちごっこに陥っている。階段から転がり落ちた後、ぶつかった人が俺を心配してか、すぐに階段から降りてきた。ただ、問題はそこからだった。
 急いで降りてきたせいでもつれた足。人間誰しも急に体制を立て直せるわけではない。急降下してくる体に覚えることが出来たのは「俺死ぬんじゃないかな」と、案外怖い予想だった。
 ただ、丈夫に親が生んでくれたらしく、十分もすれば動けるようになっていた。そんな訳で部屋に戻ることにしたのだが、ぶつかってきた人が怪我の治療をしてくれるとのことだったので、部屋にお邪魔させてもらうことにしたのだ。
「……あ、というかお隣さんだ。今日引っ越してきたばかりです、よろしく」
「あ、私もです! よろしくお願いします!」
 さながら漫画のキャラのような反応を示すこの人は、生物学上、何者なんだろうか。凄く失礼だが、喋り方で判断すると女の人でいいんだろうか。いや、ほら、ショートカッテであまり女顔っぽくないんだよ。どっちかというとかっこいいという部類だ。
 そんな下種なことを考えていることなど知る由もないのか、その人が俺の手に持っている楽譜を見て、声を上げた。
「あ、それ拾ってくださったんですか?」
「ああ、これは君のだったんだ」
「はい、とはいっても、まだ始めたばっかりで何も分からないんですが」
 苦笑するその顔を見て、女の子断定することにした。
「譜面みてもなんだかさっぱりですし……」
「それってアコギのでしょ?」
「はい、そうですけど……もしかして弾けます?」
「一応ね」
「あ、じゃあよかったら、今度教えてもらえないですか?」
「いいよ。ただし、仲間内でやってただけだからあんまり上手じゃないけど」
「私より上手いのは確かじゃないですか」
 くすくすと笑うその顔を見て、フラグゲットかなぁと思った俺は汚染されすぎな気がしてならなかった。というか、こういうこと考えると、結局失敗しかしない気もするが。
 とりあえずこれから先の生活の中で、少しも楽しいことが見えてきたのは間違いない。
 それだけで今日は満足だった。
 譜面のコードを辿りながら、そう思った。




うん、で?
っていう小説。むしろこの後から書いた方がおもしろかったのかもしれない
最近バイト中の来客数が鬼のように増えていきます
やめて、俺のライフは0


ノシ

Theme : 自作小説
Genre : 小説・文学

お題「必然と偶然」

2009-06-16 | 00:03

こんなネタは前回もやらなかっただろうか……
よし、趣向を変えた変態を今度考えてきます(ぁ
文句、罵倒などは此方から⇒Please Please

お題「必然と偶然」


「やぁ……また会ったね」
 夕日に映えるナイスガイが此方に微笑む。後光が差しているそいつと、腹の底に見える真っ黒な闇が綺麗に双対を成していた。
「ああ、また、な」
「ふふふ、何でだろうねぇ」
 ちなみに俺は性別状男性。こいつも男性。ここ数ヶ月ストーキング行為を何度もされていて非常に困っている。いや、困っているなんてレベルじゃない、下手したら俺の知らんもとい知りたくもない世界に連れていかれそうだ。
 いやこれが本当にたまたまで、運よく出くわしただけで、こいつのその気がまったくないのなら問題はないのだ。
「まるで神様が僕と君をくっつかせたいかのようだよね」
 大問題の台詞を見事にぶっちゃけてくれるので、易々背中も向けられない。しかし、こいつをぶっ飛ばしてしまうわけにもいかないのだ。理由は単純、俺の通う高校の校長の息子だからだ。しかも、その校長はただの校長ではない。なぜか政府と絡みがあると学内で噂されるほど、何処か危険な香りを醸し出すような人なのだ。そんな息子に手を出したら、俺の明日がない可能性もある。だが、そんな息子に手を出されても明日が消えることに変わりはないのだが。
「そーですか、勝手に言ってろ」
「冷たいなぁ……でもそれがいい」
「変態」
「それは褒め言葉かい? 君からそんなうれしい言葉がもらえるなんて」
 誰か病院に連れてってやらないのか。親御さんはいい加減こいつの脳みそのネジが何本もはじけ飛んでいることに気づいてほしい。
 しかし、こんなヤツではあるが、何故か女子に大人気である。顔よしスタイルよし資金よし頭よし運動神経よし皮を被った性格よし、なもんだから、ラブレターを貰うことや、教室で愛の告白なんかをされていることがよくある。
 そんなお馬鹿な女子が多いもんだから、自然とこいつの周りには女子が集まる。するとこいつがそれに構っている間、俺は逃げることが出来るのだ。俺も得し、女子も得をする。何の文句も発生しない取引が裏で成立するのだ。
「あ、いたいた!」
 そして今この瞬間にもその女子が接近してくる。さて、今日俺を逃がしてくれる女神は誰なんだろう、と振り返る。
「え? あんた何やってんの?」
「……はぁ?」
 そこにいたのは大馬鹿な幼馴染である。こいつも追いかけしているとは知らなかった。
「あー、みっきー、ごめんよ、まだ聞き出せてないんだ」
「?」
「ちょ、本人の前で言う!?」
「おい、何の話だ?」
「あんたに関係ない!」
「みっきー、やっぱり好きな人はいないみたいなんだよねぇ。いくら僕が誘ってもうんとすんとも」
「寧ろお前に誘われてほいほいついて行くと思ったか?」
「僕的には大歓迎さ」
「お前やっぱ変態だろ」
「勿論。で、どうするの? 告白しちゃう?」
 そこまでこいつが言った所で美紀が回し蹴りの発動。ただし、食らうのは俺だけである。何故だ。
 痛くてごろごろ転がりまわる俺を放置して消えていく美紀と、それを横でによによ眺めている変態。なんの図式だよ、これは。
「偶然を装うのも大変だなぁ」
「嘘をつきやがれ。どうみても必然だ」
 俺にしばらく幸せが訪れないのは必然である。痛みの中そんなことを考えていた。



アッー!(ぁ
冗談置いといて
劣化版何とか、と言われないようにがんばりたいと思います
うん、がんばろう
一個一個の質がまだ悪いですが、どしどし突っ込みもらえるとうれしいです
やはりその分がんばれます。(基本酷評だから一度凹むのは内緒

ではー
ノシ

Theme : 短編小説
Genre : 小説・文学

お題SS「冷たいコーヒー」

2009-06-14 | 23:25

最初だけよかった気がする
それでもコメントしてくれる方は⇒Please Please

お題「冷たいコーヒー」


 私はいつも忙しい日々を送っている。朝四時には家を出ては、夜の十時過ぎにしか帰ってこれない。無茶な生活をしていると感じることもしばしばだが、会社の仕組みがそうである以上従わなくてはならない。
 今朝も三時半には起き、まだ眠くて閉じようとする瞼を擦る。市販のミネラルウォーターを電気ケルトに入れてお湯を沸かしながら、昨日食べ損ねたファーストフードの中身を取り出してレンジの中に入れる。昨日のハンバーガーだしまだ大丈夫でしょ、でも、朝からジャンキーな物を食べてるなぁ、と一つ大きな欠伸をしながら思った。
 電気ケトルが音を立てる頃には既に食事は既に終了していたが、沸騰したお湯を白いマグに注ぐ。先に入れておいたインスタントのコーヒーの粉が溶けて、透明だったお湯が真っ黒に染まっていく。一口だけ飲んで、すぐに着替え始める。黒いいつものスーツを着て、誰もいない部屋から出なければいけない。朝の渋滞に巻き込まれてしまうと、遅刻の可能性もありうるからだ。
「行ってきます」
 もはや習慣になってしまった挨拶。誰が聞いているというわけでもないが、つい声を発してしまう。実家にいた頃からの癖が治っていないのだ。
 マンションの六階に住んでいるので、私は車の鍵を手に持ちながら、エレベーターに乗り込む。まだ太陽が昇っていないので、駐車場は非常に薄暗い。心もとない外灯が一つ、ついたり消えたりしているだけなのだ。
 こうして私の一日は始まる。仕事を終えて帰ってきて、部屋に戻ると、そこにはいつも必ずあるものがある。
 朝に残した、冷たいコーヒーである。



 春が過ぎて、梅雨の時期のことだった。今日は仕事が休みで、私は家の中でゆっくりと過ごすことにしていた。外の天気が良ければ洗濯物を干して、出かけるなんていうことも出来たのだが、空は生憎の雨模様である。
 別に外で動き回って遊ぶのが大好きというアウトドア派な人間ではなく、むしろ部屋で本を読んでいる方が好きなため、いたって問題はない。ただ、お昼ご飯の買出しをしていないということを考えると、少し面倒な気分になる。この雨の中、買い物に行かなくてはいけないのか、と。
 まだ途中の本をゆっくり読もうかと、鞄の中に手を伸ばした所で、ふいに変な声が聞こえた。
「?」
 耳を澄ますと、マンションのドアのすぐ向こう側からそれは響いていた。とりあえずドアについている小さな窓から外の様子を伺うが、何も変わった様子はない。ただ、お隣さんが帰ってきたのか、ドアの開け閉めを音が聞こえた。
 疑問符が取れないまま、私はドアをそっと開けた。
 やはり何もいない。ただ、足元からなぜか声が響いた。

「にゃー」

 鳩が豆鉄砲を食らったような顔、を私は忠実にしていた。てとてと、と茶色い濡れた何かが私の足元に寄りかかる。その姿はまだ小さく、私の両手の中に納まってしまうほどだった。
「なんでこんなとこに……」
 ちょっと考えると、先ほど帰ってきたお隣さんのことが頭に浮かんだ。もしかしたら、少し可愛がってたら付いてきちゃったのかもしれない。
 ただ、問題はそこじゃない。この小さな生命が、完璧に私の部屋に入り込んでしまったということだ。このマンションはペットが大丈夫なのだ、飼っていても問題はない。ただ、幾分私には飼いたいと思う気持ちがない。
 だからといって、びしょびしょに濡れているこの子を外に追い出すことが出来るのか。このまま外に出してしまえば、辿る結末は既に見えている。
 ため息を一つ、ついた。

「お前はラッキーな猫だなぁ」
「にゃあ」

 せっかくの土日が全て潰れた。もちろん、潰れたとはいっても、仕事のせいではなく、この茶色の猫のせいである。一応病院に行き、必要な物を買い揃えたり、とあっちこっちを動き回ったのだ。名前はまだつけていないので、なんて呼べばいいかが分からない。ただ、声をかけてやると、それに反応して此方に近づいてくる。一度人の所にいた猫なのかもしれないと考えながら喉を撫でてやる。
 平日、私が仕事に行っていない間、この猫は大丈夫だろうか。そんなことを思っていると、あっというまに仕事の時間が迫ってきた。餌と水を用意して、私は部屋を出る。後をまだついてきたので、最後に少し頭を撫でてやった。
「行ってきます」
 その一言だけ言って、私はマンションから出た。



 一応、猫のために、と思ってつけといた明かりが私を出迎えてくれた。今日も一日疲れたな、と思いながら、スーツをハンガーに掛ける。そういえば、またコーヒーを飲み忘れた、と今更ながらに気づく。部屋着に着替えて、マグに手を伸ばそうとした。

「にゃあ」

 どうやったのかは分からないが、猫がテーブルの上に乗り、マグの横で寝転びながら声を発した。自然と口元が緩みながら、私はゆっくりとお腹を撫でてやった。
 猫を抱きかかえてあげながら、冷たいコーヒーに口をつける。
 でも、冷たいはずのコーヒーは、何故か一つも冷たくはなかった。


多分、明日あさっては更新できます
ただし、クオリティーは低いです、案の定(ぁ
ではー、苦情等ありましたら掲示板へ
ノシ

Theme : 自作小説
Genre : 小説・文学

スーパースランプタイム

2009-06-12 | 22:17

そもそもてめぇはまずスランプになる前のもひでぇんだよと突っ込んだ方には漏れなく座布団を一枚プレゼント

こんばんわ、シロです

テストがよーやく終わりました
中間ですが、どうにか乗り切りましたよ(一部危ないけど
もちろんレポートがまだあったりするので油断は出来ませんけどね
バイトに勉強にとで、自由時間がごりごり削られ、創作する前に堕落してしまいます
ダメだなぁ……もっと上手に書きたい、もっと面白いものを
で、思う
面白いって何
むしろ何で書いてるの、と





そんなもん自分でやりたいからじゃねぇええええええええええええええええええええかぁああ嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
それ以上の理由なんかあるか
と、叫びたい
ゆえにうまくいかないからうなりっぱなしです
それこそタブ開きまくった後のパソなみにうなりますよ(熱発動つき

さて、真面目な話をば
HPの方を停止させようかな、と
理由としてはちょっと時間がない(中身弄ったりいろいろ)
なのでいちいちアップだのなんだので時間かかるとやってられないので、だったらブログ簡単にアップできるスタイルが便利という

やりたい作業一覧
・創作
・学業

欲しいモノ一覧
時間
成長性
アイデンティティー
むしろ最後のは持っている人間と出会いたいよこんちくしょう

ノシ

[スーパースランプタイム]...Read more

新アニメ 鬼と歩く~three days moon~ op「鬼守」

2009-06-07 | 23:10

このままでは更新がないので前書いた詩をば
そういえばARURUKANシリーズは乗せたんだっけ?(それも使おうか(ぁ


新アニメ 鬼と歩く~three days moon~
op「鬼守」

無垢なる少年は気づかぬうちに覚醒を遂げる
右手には人の手を 左手には人の顔を その身には鮮血を
染め上がる ソメアガル ただ紅く ただ……
嗚呼 瞳の奥で静かに揺れ示していた狂気の光に君は気づいたか
いつのまにか飼いならして支配されて喰い破られて
無知であることが罪だというのなら いつか与えられる罰
手に取った力は過去の異物 ただ嘆きを齎す
消して癒えることのない 傷を背負えるか 少年よ
「それでもいい……」と 欲するのならくれてもらえるだろう
大切な何かを守って いざ地獄へ舞い行け

枷を打ち壊した少年は 己を思い知る
左足には友の首を 右足には親の頭を 一身に浴びた悲鳴を
皆殺し ミナゴロシ ただ笑って ただ……
嗚呼 深く眠りについた痛みはとうに忘れたか
当然になった殺戮に何も厭わず
染み込んだ紅い雫は黒く成果て 心は錆付き崩れた
受け継がれた忌わしき力は 理性を木っ端微塵に轢き千切る
抗うことに意味はない 既に手遅れだ 少年よ
「それでもよかった……」と 涙を流すことが出来るのか
大切な何かの変わりに あの世へ飛び逝け

瞳のない少年は 両手を広げて立ち尽くす

嗚呼 もう少年は死んでいる

大切な何かを守って



分かっているとは思いますが、こんなアニメやりませんからね(ぁ
嘘ですよ、嘘
    



後、車で事故しました

泣きたい

立ち直るのに時間がほしいです

ノシ

Theme : 詩・想
Genre : 小説・文学

お題「生まれかわるなら」2

2009-06-06 | 23:51

コメントわくわくしてます⇒Please Please


お題「生まれかわるなら」2

「もし生まれかわるなら、何がいい?」
「かっこいい人! 絶対そうしてくれ!」
「どうして?」
「女の子にもてたいからじゃん! 世界中の女の子が俺に夢中になるくらい!」
「分かりました。ところで、それであなたの愛は見つかるの?」
「いらないよ、そんなもん。ま、みんなが俺を愛して、俺は捨てるだけ、みたいな?」
「そう。じゃあ望みを叶えよう。来世で君が女の子に囲まれるように」

「望み叶えてあげたあの人は、今女の子に囲まれています。そう、囲まれて、本当の愛も知らないまま死んでいく」

「もし生まれかわるなら、何がいい?」
「お金のある人がいいわ」
「どうして?」
「好きな買い物が出来るじゃない。洋服だって毎日違うもの、食事だっていつも豪華なものを」
「分かりました。ところで、それであなたは幸せ?」
「当たり前じゃない。楽が出来て、毎日遊んでられたら幸せ以外ありえないじゃない」
「そう。じゃあ望みを叶えよう。来世であなたがお金に溢れるように」

「望みを叶えてあげたあの人は、今お金に溢れて暮らしています。そう、埋もれて、真の幸せも知らないまま」

「もし生まれかわるなら、何がいい?」
「今の私でいいです」
「どうして?」
「大切な人と一緒にいれるから。そりゃあ、楽しいことばかりじゃない。でも、だからこそ、その人と一緒にいる幸せが大きいんだ」
「それは他の女の人では?」
「無理だよ」
「お金で解決は?」
「出来っこないよ」
「そう。じゃあ望みを叶えよう。来世であなたがもう一度あなたになれるように」

「望みを叶えたあの人は、もう一度同じ人になって、大切な人と一緒にいます。だって、その大切な人も、まったく同じことを望んだから」



詩に近いと身近な人に突っ込まれました
うん、確かにそんな感じ
でも、昨日のよりいい気はします

と、次のお題小説を書いていましたが、ダメだ、書けない……なんかあんまり納得が……

成長するのにはやはり時間がかかりそうです


最近成長するのは喉ばかり、か
普通にSKILLが歌えた今日この頃

では
感想等ありましたらどしどしどーぞー
ノシ

Theme : 自作小説
Genre : 小説・文学

お題「生まれかわるなら」

2009-06-06 | 00:41

お題「生まれかわるなら」


 もしも、本当にもしものことだけど、生まれ変わることができるなら、僕は……人間になりたい。
 暗い、ただ暗い闇の中で、いつもと変わらぬ呼吸を続ける僕。意識ははっきりとしているけど、その場から動こうという考えはなかった。何故ならまだ太陽が空にあるから。光に触れたら、僕はどろどろに溶けて、今を感じれなくなる。
 死という概念が存在するのは、その太陽を浴びた時だけだ。それ以外の時で、僕たちは年を取らない。だからいろんな物を見てきた。大災害が起きた時や、戦争が起きた時、雨が降った時や、星の輝く夜空があった時。そして、その度にいろんな人と出会う。みんな迷い込むのだ、この闇へと。
 僕がいるのは森の中にある光の差し込まない洞窟の中だった。この洞窟は地下へと繋がっていて、他の森の洞窟や、知らない町の小さなゴミ捨て場に繋がっていたりする。そんなことをするのは、僕たちみたいな化け物がたくさんいるからだ。
 僕たちは人と違う。少し力が強いだけ。誰かが撃った銃にあたっても死なないだけ。本当にそれくらい。だから、心は違わない。同じ大きさ、同じ重さ。
 洞窟に迷いこんだ人々に話かけても、みんな悲鳴をあげて逃げ帰る。どうして? 僕たちが人ではないから?
 一ヶ月がんばってみた。でも駄目だった。三ヶ月がんばってみた。でも無理だった。一年がんばってみた。変わらなかった。百年がんばってみた。一人だけいた。
 それは凄く寒い日だった。うっかり寝てしまえば死んでしまうそうなくらい凍える日のことだ。
 太陽が沈んで、僕は外に出れるようになっていた。今日の夕飯は何にしよう、いつもと同じように鳥でも捕まえればいいかな、と、そんなことを考えていた。
 ふと、近くで何かが動いた。茂みの中でそれは僕に反応したらしく、それ以来動きをやめた。ただ、それはあまりにも不自然で、風に揺れるはずの葉が揺れていなかった。
「何してるの?」
 僕はそれに近づいて、茂みをかき分けた。小さな悲鳴と一緒に現れたのは傷だらけの人だった。ぼさぼさの髭に、体中から溢れた血が固まって黒く変色した服。その瞳はぎらついていて、手には何かを持っていた。小さな赤ん坊だった。
「……」
 その人は何かを言う前にどさりと倒れた。せめても手にした赤ん坊に衝撃が加わらないようにと、しっかりと抱きかかえながらだ。
 頭を少し掻いてみて、気になったので近くにあった木に登った。すると遠くで何かが見えた。赤く燃え上がる何か。そして響き渡る悲鳴が耳に届いた。誰かが助けてと叫んでいた。誰かがせめてこの子だけはと嘆いていた。
 木から飛び降りて赤ん坊の顔を覗き込んだ。すやすやと寝息を立てていた赤ん坊の額をちょっとさすってから、僕は走りだす。行き先は決まっていた。

「全部もってけるもんは持っていけ!」
「男は殺せ! 女とガキ共はしっかりと縄で縛っとけよ!」
 村に声が轟く。僕はそんな中を一人ゆっくり歩いていた。
 中心部には賊が集まっており、リーダーらしき人が指示を出していた。村は炎に焼かれ、既に手遅れとなっていた。僕の歩いていく横には倒れている人たちがたくさんいた。誰かを守ろうとして倒れていった人たちが。
 僕は人じゃない。でも、心はある。だから、こんなことをしている奴らがいたら、理不尽にでも、頭が来る。
 だから、許さない。
「ねぇ、何してるの?」
 仲間と談笑している賊に話しかける。その顔はすぐに歪む。まるで僕が何も知らない子供だと思い込んでいるように。
「おいおい、ボウヤ。ここにいちゃあダメだぞ? ほら、すぐあっち行かなきゃ」
「そうだぞ。悪い子にはお仕置きが待ってるからな?」
「まぁ行ったらそれ以上のことになるけどな」
「いえてるいえてる」
 盛り上がっている二人を余所目に僕は、ため息をついた。邪魔。
 軽く握り拳を作って、顔面に叩きつける。何かが大きく歪みへこむ音がする。
「ひぃっ! ば、化け物!」
 その賊の一言でみながこっちを向いた。
 だから僕は、精一杯化け物を演じることにした。

 ぱちぱちと、火が燃えていた。その隣で幸せそうに眠る赤ん坊と、それを必死に抱きかかえながら寝る人。火の中には先ほど捕まえてきた魚が入れてある。普通の人は鳥など食べないだろうから。
 それから一時間もしないうちに、人が目を覚ました。
「おはようございます。大丈夫ですか?」
「君は……」
「ご覧の通り化け物です。怖ければすぐに出て行ってくれても大丈夫ですよ」
 人はぽかんとした様子で、僕を見ていた。どうして僕が人を助けたのか分からないらしいが、ゆっくりと口を開いていく。
「ありがとう。本当に、ありがとう。この子を、守れた。本当に……ありがとう」
 
 初めて聞いたありがとうは、今でも忘れていない。
 それはきっと、これからも、永遠に。
 太陽の光を浴びるまで。





これはひどい
うん、眠いときに書いたからひどすぐる
ということで、これ新しいの明日アップします
短いですが、そっちの方がすきです。ただし、あまり小説っぽくないですが


ではでは
眠いのでーー
ノシ

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