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どうでもいい東方小話

2010-08-31 | 21:16

尚、二次創作品なので、読みたい方だけ次にお進みください
 彼女、八雲藍は悩んでいた。周囲で起こる異変の数々よりも、思考を蜘蛛の巣のように張り巡らした。数学の得意な彼女は頭の回転が早い。その彼女が幾らほど計算式を立てようとも、その問題は解決の糸口を見せなかった。
 だからこそ、藍はかれこれ一週間以上悩み続けている。それを主人の八雲紫にも可愛い式である橙にも、そのことは伝えていない。彼女は一人で溜め込み、仕事の最中も、紫の寝床をこしらえている時も、橙が寺子屋で学習している様子を影から見守っている時も、その悩みに取り組んでいた。しかし、難解なパズルは一度も解き終わらない。
 もちろんそんな様子が紫にばれないはずがなかった。藍は式であり、その主としての権限を持っているのは紫である。いわば、紫は藍よりも優れた存在だ。ただここしばらく紫が口出しをしなかったのは、彼女なり気遣いとほんの少しの遊び心からだった。しかし、これ以上藍が頭を捻り続けられても仕事に支障がでかねない。これ以上放置して藍を使えなくするか、それとも助け舟を出してやるか、と2つのものを天秤にかけた。
 珍しく式を思いやってみるか。それとも、気の赴くままに戯れを続けるか。
「……藍、こっちに来なさい」
 紫は式を手招きする。天秤は思いやりに傾いたのだ。
「何でしょう、紫様」
 藍は紫の前まで来ると正座をした。九本ある尻尾がふわりと揺れる。些細な変化ではあるが尾の先端がぴんと立っている。緊張している証拠だった。
 紫はじっと藍を見つめる。その眼差しから感じられるのは、疑問と好奇心。藍には分かるが、好奇心の成分が80パーセントをしめていた。
「……言わないと分からない?」
「えーと……」
 それでも、式である藍は主に行動の意図が読めなかった。それはいつも突発的であり、的を裏から得てくるからだ。
「お味噌汁が薄かったのでしょうか?」
「いいえ、丁度いい塩梅だったわ」
「布団が湿っておられたでしょうか?」
「いいえ、橙の体温で温かかったわ」
「仕事の出来が悪かったのでしょうか?」
「いいえ、いつも通り完璧よ」
「そろそろはぐらかすのは無理でしょうか?」
「いいえ、面白いから続けてもいいわ」
 藍はため息をついた。最初から遊ばれていたのだ、と。
「最近、私が思い悩んでいることでしょうか?」
「あらつまらない……ええ、その通り。内容までは分からないわ。でも、何を悩んでいるのかしら? ここ一週間もずっと、ね。」
 紫が一息つき、口元が三日月に歪む。
「よかったら教えなさい」
 紫の言葉は藍にとって絶対である。この質問は藍の気持ちで答えるのではなく、ありのまま全てさらけ出しなさい、という命令なのである。藍は一度両拳をぐっと握った。顔には冷や汗が浮かんだ。
「その……えーと、ですね」
「何?」
「最近、仕事が多いじゃありませんか」
「休暇が欲しいということかしら? 貴女ともあろう式が」
「いえ、そういうことではありません。ただ……」
「ただ……ねぇ」
 その藍の真剣な顔つきを見る限り、かなり深刻そうな問題にも見える。しかし、紫にはもう答えが分かった。予想通りであり、実に面白みがなく、そして情けない話だ。
「そんなに橙といる時間がないのが寂しい?」
「……はい」
「死んじゃいそうなくらい?」
「はい、そろそろ死んでしまいそうです」
「三時間では足らないの、ね」
 紫はそういうと、藍の前で指をすっと動かす。空間をナイフで抉るように、ゆっくりと切り開く。動かし始めた始点と終点が線でつながり湾曲する。紫が使う“スキマ”である。そのスキマから一枚の紙切れが落ちてくる。紫はそれを藍に一度見せてから手渡す。
「これで我慢しなさい、しばらくはね」
「……はい、ありがとうございます、紫様」
 一件は無事落着。その様子をただじっと見つめる何かがいた。紫はその存在に気づきながら、藍を仕事に向かわせた。紫の撒いた餌に誘われ、その存在が紫に姿を現した。
清く正しくがモットーな鴉天狗の射命丸文だった。
「ははー、藍さんにもあんな姿があるんですねー」
 文が既にペンを動かしている様子を見て、紫は微笑む。
「あら、出来損ない主人だもの。式だった出来損ないになるわ」
「そんなこと言われると、私は霞か何かになりますけどね」
「それで? 藍のことを記事にでもするのかしら?」
「しませんよ。今釘刺されましたからね。私だって死にたくありません」
「あら、スペルカードのルールでは死ぬことなんてないわよ」
「ルールの創始者にして、一番厄介な大妖怪様に言われましても」
「うふふ、それもそうね」
 その微笑は、底深く、文の目では最後まで見据えられない。それだけの力量差が二人の間にはある。
「今度勝手に私のアルバムから勝手に写真を引っ張り出したら、使用料を請求させてもらいますよ」
 文にとってはそれがせめてもの反撃だった。
「そうね、いつか返すわ。誰かさんみたいに――」
「死んだら、ですね。それこそ無茶じゃないですか」
「うふふ」
 ただし、そんな反撃は紫にはかすることすらないのだが。




うふふ、微妙(ぁ
もう少し描写しようよ、っていう
まぁ、うん、じょじょに、ねぇ?
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Theme : 日記
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